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2026.10.04

ブラックエプロン試験対策|テイスティング4ステップと香り・酸味・コク・風味

コーヒーの香りを確かめながら酸味・コク・風味を学ぶブラックエプロン試験対策の図解

目次(タップで該当部分へ)

この記事でわかること

  • コーヒーテイスティングを学ぶ理由
  • テイスティングとカッピングの違い
  • コーヒーテイスティングの4つのステップ
  • 香り・酸味・コク・風味の見分け方
  • 酸味と「酸っぱい」、コクと「味の強さ」を混同しない考え方
  • 現在のコア豆を使った酸味・コク・風味の比較
  • 比較テイスティングの進め方
  • ブラックエプロン学習で間違えやすいポイント

ブラックエプロン対策でテイスティングを学ぶ理由

テイスティングは、コーヒーを飲んで感想を当てるためのものではありません。香りや口当たりを順番に確かめ、そのコーヒーの特徴を自分の言葉で説明するための方法です。

産地、加工法、焙煎を学んでも、知識だけでは一杯の味わいと結び付きにくいことがあります。実際に飲みながら「どこに酸味を感じるか」「舌にどのくらい重さが残るか」「何を思わせる風味か」を確認すると、これまで学んだ内容が具体的になります。

ブラックエプロン学習では、次の二つを分けて覚えると整理しやすくなります。

  1. 味わう順番:香りをかぐ、すする、口の中全体に広げる、自分の言葉で表現する
  2. 表現する要素:香り、酸味、コク、風味

この記事はブラックエプロン学習を目的として、スターバックスのコーヒー知識および公式公開情報を基準に構成しています。一般的なコーヒー業界の説明とは、用語・分類・数値が異なる場合があります。年度によって変わる内容は、最新の公式情報も確認してください。

テイスティングの4ステップと香り・酸味・コク・風味という4要素の学習全体像

コーヒーテイスティングとは

コーヒーテイスティングとは、コーヒーの香りや味わいを確かめ、品質や個性、魅力を言葉で表現することです。

同じ「おいしい」という感想でも、理由は人によって異なります。明るい酸味が好きな人もいれば、舌に残るしっかりしたコクが好きな人もいます。テイスティングでは、感じた印象を要素に分けることで、自分の好みやコーヒー同士の違いを見つけやすくします。

カッピングとの違い

カッピングもコーヒーの風味を確認するテイスティングの一つです。ただし、スターバックス公式では、カッピングはプロのテイスターがコーヒー豆の品質を客観的に評価することを目的とした方法として説明されています。

一方、この記事で扱う4ステップは、自宅でも一杯の特徴を確かめやすい基本の味わい方です。専用の器具や難しい採点表がなくても始められます。

コーヒーテイスティングの4つのステップ

コーヒーテイスティングは、次の順番で行います。

  1. 香りをかぐ
  2. コーヒーをすする
  3. 口の中全体にコーヒーを広げ、風味を感じる
  4. 自分の言葉で表現する

順番を固定すると、毎回同じ視点でコーヒーを確かめられます。最初からすべてを細かく言い当てようとせず、一つずつ進めましょう。

1. 香りをかぐ

飲む前に、カップから立ちのぼる香りを確かめます。カップを鼻へ近づけ、コーヒーの上に片手をかざすようにして、ゆっくり息を吸い込みます。

スターバックスの説明では、人の舌が区別する基本味は甘味・塩味・苦味・酸味・旨味の5つである一方、鼻は1兆もの異なる香りを区別できるともいわれています。数字そのものより、コーヒーの細かな違いを捉えるには、口に入れる前の香りが大切と理解してください。

初めは「甘そう」「香ばしい」「果物のよう」「スパイスのよう」など、大きな印象だけで十分です。

2. コーヒーをすする

次に、音を立てるようにコーヒーをすすります。少量のコーヒーを空気と一緒に取り込むことで、口の中全体へ広げやすくなり、香りと繊細な風味を感じやすくなります。

熱いコーヒーを勢いよく吸い込む必要はありません。やけどを避け、少し冷ましてから少量で試してください。

3. 口の中全体に広げ、風味を感じる

すすったコーヒーを口の中全体に広げます。このとき、味の名前だけでなく感覚にも注目します。

  • 口の中がさっぱりするか
  • 舌の上に軽さや重さを感じるか
  • なめらかさやクリーミーさがあるか
  • 飲み込んだあとに、どのような印象が残るか

一度で全部を確認する必要はありません。最初の一口は酸味、次の一口はコクというように、注目する要素を変えると捉えやすくなります。

4. 自分の言葉で表現する

最後に、感じた香り・酸味・コク・風味を言葉にします。

正解の言葉を探すより、知っている食べ物や身近な感覚へ置き換えてみてください。「レモンのようにさわやか」「無糖ココアのような印象」「牛乳のように舌へ重さが残る」など、比較できるものがあると記憶にも残りやすくなります。

パッケージや公式商品ページの表現は答え合わせではなく、自分が感じた印象を広げるヒントとして使いましょう。

香りをかぐ、すする、口の中全体に広げる、自分の言葉で表現するテイスティングの4ステップ

味わいを表現する4つの要素

スターバックスでは、コーヒーの味わいを次の4つの要素で表現します。

要素確かめるポイント初心者向けの考え方
香り飲む前と口に含んだときの香り何を思い出す香りか
酸味口の中に広がる、さっぱりしたみずみずしさ柑橘類のような明るさがあるか
コク舌の上で感じる重さや質感軽いか、どっしりしているか
風味味覚と嗅覚から感じる全体的な印象どんな食べ物や情景を思わせるか

香り

香りは、コーヒーを口に含む前から確認できる要素です。フローラル、ナッツ、スパイス、大地を思わせる香りなど、コーヒーによって印象は異なります。

「花の名前まで分からない」「どのナッツか判断できない」と悩む必要はありません。最初は「甘い香り」「香ばしい香り」のように広く捉え、飲み比べる中で言葉を増やします。

酸味

酸味は、口の中をさっぱりさせる、みずみずしい感覚として捉えます。酸味が高いコーヒーでは、オレンジやレモンのような明るくさわやかな印象を感じることがあります。

ここでいう酸味は、傷んだ食べ物のような不快な「酸っぱい」と同じ意味ではありません。高品質なコーヒーが持つ大切な風味の一つとして扱います。

ただし、酸味の感じ方には個人差があります。強さだけでなく、「さわやか」「みずみずしい」「余韻が残る」など、どのような酸味かも見てみましょう。

コク

コクは、苦味や味の濃さではなく、コーヒーが舌の上へ残す重さや質感です。

スターバックス公式では、軽いコクを無脂肪乳、しっかりしたコクを牛乳の感覚にたとえています。軽いコーヒーは舌に残りにくく、すっきり消えていきます。コクのあるコーヒーは、舌に重量感があり、クリーミーに感じることがあります。

前の記事で扱ったように、深煎りでスモーキーなコーヒーでも、コクが必ずFULLになるわけではありません。焙煎とブレンドの違いと結び付けると、焙煎の深さと舌で感じる重さを分けて考えられます。

風味

風味は、コーヒーを味わったときに生まれる全体的な印象です。味覚と嗅覚の両方を使い、シトラス、ココア、ベリー、ナッツ、ハーブなど、何を思わせるかを表現します。

「チョコレートの風味」と書かれていても、チョコレートが加えられているという意味ではありません。香りや甘み、口当たりなどから、チョコレートを連想する特徴があるという表現です。

コーヒーの味わいを香り・酸味・コク・風味の4要素で整理した比較図

酸味とコクを混同しない覚え方

酸味とコクは、同じ一本の強弱ではありません。酸味が高くてコクもしっかりしたコーヒーもあれば、酸味が穏やかでコクが軽いコーヒーもあります。

  • 酸味:口の中をさっぱりさせる、みずみずしい感覚
  • コク:舌の上に残る重さや質感

酸味を確認するときは、オレンジやレモンを口にしたときのような、口の中が明るくなる感覚を思い出します。コクを確認するときは、無脂肪乳と牛乳を飲んだときの重さの違いを想像します。

この二つを別々に確認すると、「酸味が強いから軽い」「苦いからコクがある」といった思い込みを避けやすくなります。

酸味をみずみずしい感覚、コクを舌の上の重さとして見分ける図解

現在のコア豆で酸味・コク・風味を比べる

香り・酸味・コク・風味は、実際のコーヒーへ当てはめると理解しやすくなります。ここでは、2026年10月4日に確認したスターバックスのCORE COFFEEを、公式一覧の順番に整理します。

スターバックスでは、コーヒーをブロンド・ミディアム・ダークの3つのローストカテゴリーに分け、焙煎度合いを1~6のローストレベルで示しています。酸味はLOW・MEDIUM・HIGH、コクはLIGHT・MEDIUM・FULLの3段階です。カテゴリー名と6段階のレベル、酸味とコクは、それぞれ別の情報として読み取りましょう。

スターバックスでは、シングルオリジンを「単一の生産国からなるコーヒー」として扱います。一般には農園・地域・ロットまで限定して使われる場合もありますが、この記事ではスターバックスの定義に合わせます。

商品構成や表示は変更される可能性があります。学習時には、スターバックス公式のコーヒー豆ラインナップと手元のパッケージも確認してください。

表が横に長くなりすぎないよう、各カテゴリーを「味わい」と「生産・加工・相性」の2表に分けています。キーワードは公式表示を掲載し、味わいの説明は商品説明の要点を短く整理しています。

スターバックス® ブロンド ロースト

味わい

コーヒーレベル酸味コクキーワード味わいの説明
スターバックス ライトノート ブレンド®1MEDIUMLIGHTNOTES OF TOASTED MALT & MILK CHOCOLATE(軽めのコクとミルクチョコレートのような風味)香ばしい甘みがあり、軽やかで穏やかな味わい
スターバックス® ブロンド エスプレッソ ロースト1MEDIUMMEDIUMNOTES OF CANDIED APPLE & BITTERSWEET CHOCOLATE(キャンディードアップルやチョコレートを思わせる甘みのある風味)軽やかな口あたりで、ミルクとも調和しやすい味わい

生産・加工・相性

コーヒーシングルオリジン/ブレンド生産地加工方法相性のよいフレーバー
スターバックス ライトノート ブレンド®ブレンドラテンアメリカ水洗式ミルクチョコレート、煎ったナッツ
スターバックス® ブロンド エスプレッソ ローストブレンドマルチリージョン(ラテンアメリカ・アフリカ)水洗式レモン、オレンジ、キャラメル

スターバックス® ミディアム ロースト

味わい

コーヒーレベル酸味コクキーワード味わいの説明
ブレックファースト ブレンド2HIGHMEDIUMNOTES OF BROWN SUGAR & SWEET ORANGE(一日の始まりにふさわしいシトラスを思わせる風味)シトラスを思わせる風味と、すっきりした後味
サイレン ブレンド®2MEDIUMMEDIUMNOTES OF JUICY CITRUS & CHOCOLATE(シトラスを感じる調和のとれた味わい)フローラルな香りと、ほどよいコクの調和
ケニア3HIGHMEDIUMNOTES OF BLACK CURRANT & GRAPEFRUIT(グレープフルーツやブラックカラントを思わせる風味)ジューシーな酸味が際立つ、フルーティで鮮やかな味わい
パイクプレイス® ロースト3MEDIUMMEDIUMNOTES OF COCOA & RICH PRALINE(ほのかな香ばしさとなめらかな口あたり)なめらかで、バランスのとれた味わい
グアテマラ アンティグア3MEDIUMMEDIUMNOTES OF COCOA & BAKING SPICE(ココアやスパイスを思わせる洗練された風味)ココアとやわらかなスパイスを思わせる上品な味わい
ハウス ブレンド3MEDIUMMEDIUMNOTES OF TOFFEE & DUSTED COCOA(ナッツやココアを思わせるバランスのとれた味わい)ほのかなローストの甘みがある、バランスのとれた味わい
ディカフェ ハウス ブレンド3MEDIUMMEDIUMNOTES OF TOFFEE & DUSTED COCOA(ナッツやココアを思わせるバランスのとれた味わい)ハウス ブレンドの味わいをカフェインレスで楽しめるコーヒー
コロンビア3MEDIUMMEDIUMNOTES OF TOASTED WALNUT & HERBS(クルミを思わせる香ばしさとハーブのような風味)みずみずしい酸味と、ナッツを思わせる香ばしい後味
TOKYO ロースト4MEDIUMMEDIUMNOTES OF CINNAMON & TARRAGON (まろやかで心温まる味わい)ハーブの風味が感じられる、まろやかで深みのある味わい

生産・加工・相性

コーヒーシングルオリジン/ブレンド生産地加工方法相性のよいフレーバー
ブレックファースト ブレンドブレンドラテンアメリカ水洗式ナッツ、リンゴ、ブルーベリー、レモン
サイレン ブレンド®ブレンドマルチリージョン(ラテンアメリカ・アフリカ)水洗式キャンディードシトラス、チョコレート
ケニアシングルオリジンアフリカ(ケニア)水洗式グレープフルーツ、ベリー類、カラント(スグリ)
パイクプレイス® ローストブレンドラテンアメリカ水洗式ナッツ、チョコレート、シナモン
グアテマラ アンティグアシングルオリジンラテンアメリカ(グアテマラ)水洗式チョコレート、ナッツ、キャラメル、リンゴ
ハウス ブレンドブレンドラテンアメリカ水洗式ナッツ、リンゴ、ブルーベリー
ディカフェ ハウス ブレンドブレンドラテンアメリカ水洗式ナッツ、リンゴ、ブルーベリー
コロンビアシングルオリジンラテンアメリカ(コロンビア)水洗式ミルクチョコレート、ピーカンナッツ
TOKYO ローストブレンドマルチリージョン(アジア/太平洋・ラテンアメリカ)水洗式/半水洗式シナモン、レーズン、オートミール、チョコレート

スターバックス® ダーク ロースト

味わい

コーヒーレベル酸味コクキーワード味わいの説明
スマトラ4LOWFULLNOTES OF RICH HERBS & RUSTIC SPICE(大地を思わせる風味としっかりとしたコク)大地を思わせる風味と、しっかりしたコク
コモド ドラゴン ブレンド®4LOWFULLNOTES OF FRESH HERBS & WARM SPICE(フレッシュなハーブの風味とスパイシーな余韻)バターのようななめらかさと、スパイシーな余韻
カフェ ベロナ®4LOWFULLNOTES OF DARK COCOA & CARAMELIZED SUGAR(ダークココアのような風味とローストの甘みと深み)ローストの甘みと深みがあり、チョコレートと調和しやすい味わい
エスプレッソ ロースト5MEDIUMFULLNOTES OF RICH MOLASSES & CARAMEL(豊かな風味とキャラメルのような甘み)豊かな甘みとしっかりしたコクがあり、ミルクとも調和しやすい味わい
イタリアン ロースト6LOWMEDIUMNOTES OF DARK COCOA & TOASTED MARSHMALLOW(ロースト感のある甘みとカラメルのような風味)ローストの甘みと力強さを感じる深い味わい
フレンチ ロースト6LOWLIGHTNOTES OF DARK CARAMEL & SWEET SMOKE(スモーキーさと個性的で力強い風味)スターバックスで最も深煎りの、スモーキーで力強い味わい

生産・加工・相性

コーヒーシングルオリジン/ブレンド生産地加工方法相性のよいフレーバー
スマトラシングルオリジンアジア/太平洋(インドネシア)半水洗式シナモン、オートミール、メープル、バター、トフィー、チーズ
コモド ドラゴン ブレンド®ブレンドアジア/太平洋水洗式/半水洗式シナモン、メープル、バター、チーズ、ハーブ
カフェ ベロナ®ブレンドマルチリージョン(ラテンアメリカ・アジア/太平洋)水洗式/半水洗式ミルクチョコレート、ダークチョコレート、カラメル
エスプレッソ ローストブレンドマルチリージョン(ラテンアメリカ・アジア/太平洋)水洗式/半水洗式キャラメル、チョコレート、スパイス、ナッツ
イタリアン ローストブレンドマルチリージョン水洗式/半水洗式ダークチョコレート、カラメル、スパイス
フレンチ ローストブレンドマルチリージョン生産地域によって異なる煎ったナッツ、ローストした野菜、カラメル

この一覧を見ると、ローストが深いほどコクも必ず強くなるわけではないことが分かります。エスプレッソ ローストはFULL、イタリアン ローストはMEDIUM、さらに深煎りのフレンチ ローストはLIGHTです。ローストレベルと、舌で感じる重さとしてのコクを分けて読むことが大切です。

エスプレッソ、イタリアン、フレンチと1971ダークローストのローストレベルとコクを比較した図解

新しく加わったスターバックス 1971 ダーク ロースト®

スターバックス 1971 ダーク ロースト®は、現在の公式CORE COFFEE一覧に新しく加わった商品です。既存の並びとは分けて覚えます。

ローストカテゴリーレベル酸味コクキーワード味わいの説明
スターバックス® ダーク ロースト5LOWFULLNOTES OF TOASTED SUGAR & RICH WALNUT(クルミや焦がした砂糖のような香ばしい甘みと深み)香ばしい甘みと豊かなコクが長く続く、力強く奥深いブレンド
シングルオリジン/ブレンド生産地加工方法相性のよいフレーバー
ブレンドマルチリージョン(インドネシア・コロンビア・ブラジル)水洗式/半水洗式ダークチョコレート、カラメル

販売を終了したエチオピア

エチオピアは現在のCORE COFFEE一覧には含まれていません。販売終了前に親しんだ人や、アフリカ産コーヒーの比較学習に使う人のため、現行商品とは分けて記録します。

ローストカテゴリーレベル酸味コクキーワード味わいの説明
スターバックス® ミディアム ロースト3HIGHMEDIUMNOTES OF DRIED CITRUS & SAVORY SPICES(シトラスやスパイスを思わせる優雅な味わい)なめらかな口あたりと、ドライシトラスやスパイスを思わせる風味
シングルオリジン/ブレンド生産地加工方法相性のよいフレーバー
シングルオリジンアフリカ(エチオピア)水洗式ダークチョコレート、スイートシトラス

販売終了商品のため、現在購入できるコア豆としては扱いません。エチオピア産コーヒー全体の特徴について、スターバックス公式では、フルーティで上品な酸味、甘く華やかな香り、複雑な風味などが紹介されています。ただし、生産地域や栽培条件、加工法などによって味わいは異なるため、すべてのエチオピア産コーヒーを一つの味わいに決めつけないようにしましょう。

身近な食べ物から風味の言葉を増やす

風味表現は、難しい専門用語から覚える必要はありません。普段食べているものの香りや口当たりを意識すると、表現の引き出しが増えていきます。

表現思い出すものの例
シトラスレモン、オレンジ、グレープフルーツ
ベリーブラックベリー、ブルーベリー
ナッツのようなクルミ、アーモンド、ヘーゼルナッツ
ココア砂糖の入っていないココアパウダー
スパイシーシナモン、クローブ、ナツメグ
大地のような土や野生のマッシュルームを思わせる香り

たとえば「ナッツのような」が分かりにくければ、クルミの香りを確かめてからコーヒーを飲んでみます。コーヒーと同じ味を探すのではなく、共通する香ばしさや余韻を見つけるイメージです。

スターバックスの説明でも、香りや風味の感じ方に一つの正解を設けていません。ほかの人の表現を聞いたときは、正誤を決めるのではなく、自分にはなかった視点として取り入れましょう。

シトラス・ベリー・ナッツ・ココア・スパイスなど身近な食べ物から風味を表現するガイド

比較テイスティングで違いを見つける

一杯だけで特徴が分からないときは、二つ以上のコーヒーを比べると違いが見えやすくなります。

比べる条件をそろえる

コーヒー豆以外の条件が変わると、豆の違いなのか、いれ方の違いなのか判断しにくくなります。比較するときは、できる範囲で次をそろえます。

  • コーヒーとお湯の分量
  • 挽き具合
  • 抽出器具
  • お湯の温度
  • 抽出時間
  • 飲み比べるタイミング

家庭では、同じ器具と同じレシピで2種類をいれるところから始めれば十分です。

テーマを一つ決める

一度に多くの違いを探すより、テーマを一つ決めます。

  • 生産地を比べる
  • ローストカテゴリーを比べる
  • 酸味の高低を比べる
  • コクの軽さと重さを比べる
  • 同じコーヒーを、いれたてと少し冷めた状態で比べる

産地を比べる場合は、コーヒーの産地とテロワールで学んだ環境や風味傾向を思い出しながら味わいます。加工法を比べる場合は、水洗式・乾燥式・半水洗式の違いと結び付けてください。

一口ごとに見る要素を変える

  1. まず全体の第一印象を確かめる
  2. 次に香り・酸味・コク・風味へ順番に集中する
  3. 最後に短い言葉でメモする

「Aは酸味が高い」「Bはコクが重い」のような相対的な違いから始めると、絶対的な基準がなくても表現できます。

温度が変わると味わいも見つけやすくなる

いれたての熱い状態では、香りが立ちやすい一方、細かな酸味や風味を捉えにくいことがあります。少し温度が下がると、最初とは異なる甘みや酸味、余韻に気づくことがあります。

一つのカップを時間を置いて味わい、「熱いとき」「少し冷めたとき」の二つをメモすると、変化を比較できます。ただし、長時間放置して鮮度が落ちた状態を商品の本来の特徴とは決めつけないようにしましょう。

産地・加工・焙煎を一杯の味わいへつなげる

テイスティングは、これまでの学習項目を一杯の中でつなげる工程です。

  1. 産地と栽培環境が、コーヒーの個性の土台になる
  2. 加工法が、酸味や風味、口当たりに関係する
  3. 焙煎が、豆の香り・酸味・コク・風味を引き出す
  4. 抽出によって、カップの中へ風味が移る
  5. テイスティングで、その特徴を確かめて言葉にする

加工法や焙煎だけで味を断定するのではなく、複数の要素が重なった結果として一杯を捉えます。

シリーズ全体の進め方は、ブラックエプロン試験の勉強法で確認できます。

ブラックエプロン学習で間違えやすいポイント

すすることを行儀の問題だけで考えない

テイスティングですするのは、コーヒーを口の中全体へ広げ、香りと繊細な風味を感じやすくするためです。日常の飲み方と目的を分けて考えます。

酸味をすべて不快な「酸っぱい」と考えない

テイスティングで扱う酸味は、さっぱりしたみずみずしさや、柑橘類のような明るさを含みます。抽出の失敗や鮮度低下による不快な印象とは分けて考えます。

コクを苦味や味の濃さだけで判断しない

コクは舌の上で感じる重さや質感です。力強い風味のコーヒーでも、舌に残る重さが軽い場合があります。

公式の風味表現を感じなければ間違いだと思わない

風味の感じ方は、経験や記憶によって異なります。公式表現をヒントにしながら、自分が実際に感じた言葉も残しましょう。

条件が違うコーヒーをそのまま比較しない

豆の違いを知りたい場合は、分量・挽き具合・水・抽出時間などをそろえます。条件が異なるときは、抽出方法による違いも含む比較だと理解します。

自宅でできるテイスティング練習

最初の練習では、長いコメントを書く必要はありません。一杯につき次の4行を記録します。

  • 香り:甘い、香ばしい、果物のよう、など
  • 酸味:低い・中程度・高い、どのような印象か
  • コク:軽い・中程度・しっかり、どのような質感か
  • 風味:思い出した食べ物や香り

慣れてきたら、「いれたて」と「少し冷めたとき」、「単独」と「食べ物を合わせたとき」など、変化も書き加えます。

元スターバックス店員としてコーヒーセミナーに関わった経験からも、最初から専門的な言葉を並べる必要はありません。まず感じたことを一つ言葉にし、ほかの人の表現や商品説明から少しずつ言葉を増やす方法が、初心者にも取り組みやすい進め方です。

次にコーヒーを飲むときは、最初の一口だけでも「香り・酸味・コク・風味」の順に確かめてみてください。

理解度チェック

問題1:4ステップの並び替え

次のテイスティング工程を正しい順番に並べてください。

  • 自分の言葉で表現する
  • コーヒーをすする
  • 香りをかぐ
  • 口の中全体に広げ、風味を感じる

問題2:4つの要素

スターバックスでコーヒーの味わいを表現するときに使う、「4つの要素」を答えてください。

問題3:コクの判定

「ダークローストは、必ずコクもFULLである」。この説明は正しいでしょうか。

問題4:比較条件

2種類の豆の違いを比べたいとき、抽出条件をできるだけそろえるのはなぜでしょうか。

問題5:風味表現

商品説明に「ココアを思わせる風味」とある場合、コーヒーへココアが加えられているという意味でしょうか。

理解度チェックの答えと解説

問題1の答え

香りをかぐ → コーヒーをすする → 口の中全体に広げ、風味を感じる → 自分の言葉で表現するです。味わう動作と表現までを一つの流れで覚えます。

問題2の答え

香り・酸味・コク・風味です。4ステップが「どう味わうか」、4つの要素が「何を表現するか」に当たります。

問題3の答え

誤りです。コクは苦味の強さではなく、舌の上で感じる重さや質感です。苦味やロースト感が強くても、コクが軽いコーヒーはあります。

問題4の答え

豆以外の条件が異なると、感じた違いが豆によるものか、いれ方によるものか判断しにくくなるからです。分量・挽き具合・水・抽出時間などをそろえると、豆の特徴へ集中しやすくなります。

問題5の答え

加えられているという意味ではありません。コーヒーの香り、甘み、口当たりなどが、ココアを連想させるという風味表現です。

まとめ

  • テイスティングの4ステップは、香りをかぐ・すする・口の中全体に広げる・自分の言葉で表現する
  • 味わいは、香り・酸味・コク・風味の4要素で整理する
  • 酸味はさっぱりしたみずみずしさ、コクは舌の上で感じる重さや質感
  • コア豆はローストカテゴリー・6段階のレベル・酸味・コク・キーワードを分けて比較する
  • 比較するときは抽出条件をそろえ、見る要素を一つずつ変える
  • 公式表現を答えにせず、自分の言葉と結び付けて覚える

テイスティングは、特別な味覚を持つ人だけの技術ではありません。同じ手順で味わい、感じたことを短く記録するほど、違いを見つける視点が増えていきます。まずは次の一杯で、香りをかぐところから始めてみてください。

筆者:REIYA / 元スタバ・ブラックエプロン

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